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    「楽な気持ちで新しいチャレンジができると、より良いものが生み出せる」【廣畑輝さんインタビュー】

    ITプロインタビュー

    2015年08月28日

    もともとはWebデザイナーに興味があったという廣畑輝氏。友人を介して巡りあったゲーム開発会社でプログラマー経験を積むことになり、その後ソニーグループ内での開発マネージャーを経て、フリーランスとして独立。領域は開発からデザイン、趣味のバスケ関連アパレル製品制作まで幅広い。昨年には知人と会社を立ち上げ、東京五輪に向けて高まる需要に翻訳アプリ『FAQulties』を展開するなど、新たなチャレンジを続ける氏に話を伺った。

    ■ソニーグループでの開発マネージャーを経て、フリーランスへ

    Q.エンジニアとしてのキャリアをスタートした背景は?


    大学は建築学科でしたが、当時知り合ったWebデザイナーの方の作品に感銘を受け、建築家ではなくWebデザイナーになりたいと思うようになったんです。そんなとき、友人の親戚がWeb関連の会社をやっているということで話を聞きに行って。そこがゲームの開発会社だったんですね。


    当時はガラケー向けの携帯サイトが流行り、プログラマーの採用が強化されていたとき。Webデザイナーになりたいと話したら、プログラマーの勉強もやってみないかと言われて。僕自身も「幅も広がるかな」と思い、そこで基礎からみっちり教えてもらうことになりました。そのままプログラマーとして入社し、3年ほど勤務。途中からはプロジェクトマネージャーになり、要件定義や設計、メンバーの管理などを担当していましたね。


    Q.その後、ソニーグループ内で開発マネージャーとして働いていたとか。


    1社目までは大阪だったのですが、東京の映画配給会社、ソニー・ピクチャーズで携帯コンテンツサイトを運営する技術スタッフを探していると聞き、そこに転職して。その後分社化を機に、ソニー・デジタルエンタテインメントに移籍しました。開発マネージャーとして、外部の開発会社と社内の企画担当者との間に立つ役割を担いながら、7年ほど働いて。そろそろ独立してもいいかなということで、退職してフリーランスになりました。


    Q.独立志向はもともとあったのでしょうか?


    大学に入るころから、いつかは独立して自由に仕事がしたいと思っていました。建築に進んだのも、将来独立して設計事務所ができるといいな、と思っていたから。Webデザイナーに魅力を感じた理由のひとつも、手を動かす作業自体はどこでもできるというところ。大阪にいながら、東京の仕事でも、海外の仕事でもできる。建築よりももっと自由に動ける仕事だなと魅力を感じたんです。


    Q.独立されてからはどのようなお仕事を?


    フリーランスとしてはwurfing(ワーフィン)という屋号で、ホームページ制作などの受託案件をメインに行っています。あと、趣味でバスケットボールをやっているので、バスケ関連のTシャツやパーカーなど、アパレル製品の制作や販売も。後者は趣味も兼ねているので、遊びみたいな感じですが(笑)。


    昨年の8月には、ソニー・ピクチャーズ時代の同僚と「エーポートコミュニケーションズ」という会社を新しく立ち上げて、取締役CTOとして参画しています。現在はこちらの事業が本格化してきている感じですね。


     

    ■週2〜週4のフレキシブル勤務で、自分のやりたいことと両立

    (図:週3出勤のときのスケジュール例) 


    Q.ITプロとして働いていたときの1週間の過ごし方は…?


    ITプロとして働いていたのは、2014年の1月から2015年の1月までの約1年間。昨年立ち上げた新会社の事業が本格化してきたため、今はそちらに集中しています。


    その1年間も、ずっと曜日を固定していたわけではなくて、状況に応じて話し合いながら、その都度変化してきた感じですね。初めのころは3出勤をベースに、仕事が落ち着いている時期は2出勤。新会社の仕事も立て込んできたラスト2ヵ月は、4日の半日出勤という形で入っていました。お昼過ぎくらいまでITプロとして仕事をして、帰ってきてから自分の仕事をするというリズム。プライベートでは、毎週金・土・日の夜は、体育館で趣味のバスケをやっています。 


    Q.ITプロパートナーズを利用した率直な感想は。


    個人的には精神的に楽になったのが大きかったですね。フリーランスとして働き始めたころは、毎月自分が理想とする仕事を取り続けていくというのは難しくて。やっぱりサラリーマンに戻った方がいいのかな…と悩むこともありました。ITプロでは限られた時間で効率よくある程度の収入が得られるので、来月入金がないかもしれない、と心配しなくていい(笑)。


    かつ、会社員と違って自分で使える時間がある。遊びみたいな、半分趣味のサービスを始めたり、会社を立ち上げたり、新しいチャレンジを始めることに時間を割くことができる。ある程度の収入を確保しつつ、新しいことができるというのはいいですよね。その方が気持ちも楽ですし、よいものが生み出せるような気がします。


     

    ■東京五輪を見据え、店頭で使える翻訳アプリを開発

    Q.新会社では「FAQulties(ファカルティ)」という翻訳サービスを手がけられているとのことですが、これはどのようなサービス?


    FAQulties(ファカルティ)」は、小売店で店員さんが外国人のお客様とのコミュニケーションをとるときに使える翻訳アプリ。外国人のお客様が買い物をするとき、そのやりとりってほぼ決まった内容なんですね。例えば「免税できますか?」とか、「もっと在庫ないの?」とか。そういったやりとりをテンプレート化して、店員とお客様がタブレット上でボタンを押してやりとりができるアプリを作り、B to B向けに販売しています。


    Q.具体的にはどのようなところに販売されているんですか?


    まだまだ途上ですが、例えば表参道ヒルズの地下にある「MARK'STYLE TOKYO」にも採用していただいています。あとは御殿場のレゴショップ。こちらは玩具店向けに少しだけ内容を変えたりもしています。他にも、土産物店と飲食店では会話の内容が違ってくるので、それぞれの業態向けに中身を作り分けて対応していこうと考えています。


    Q.英語だけでなくいろいろな言語に対応している?


    今は7ヵ国語に対応しているんですが、その言語だけで今日本に来ている外国の方8、9割は対応できてしまうんですよ。これから東京オリンピックに向けて外国の方がどんどん増えてくるので、ホットな分野ではあるのかなと思っています。


    実際使っていただいて「この質問にはこういう回答の仕方のほうがよい」など現場からの声はできる限り反映するようにしています。予算次第でブランドごとのカスタマイズなども提供できるようにしていきたいですね。


     

    ■「とりあえず言ってみる」ことで磨かれる力

    Q.これからの時代に求められているエンジニアとは?


    技術力はもちろん高いにこしたことはないと思いますが、加えて、やっぱりコミュニケーション能力と問題解決能力が高い方がいいなと思いますね。


    Q.例えば今は会社員として働いているエンジニアの方で、そういう力を伸ばしていきたいという方に、アドバイスするとしたら…?


    とりあえず、思ったことは言ってみる。やってみたいことや、自分が正しいと思うことは、上司や同僚に言ってみて、いっぱいケンカしたらいいと思います。もちろん悪い意味ではなくて、ディスカッションという意味で。別にそれが若干感情的になってもいいと思うんですよね。後から「感情的になってまずかったな」と思って身につくものもあるので。


    だから最低限の節度だけは守りつつ、上も下も関係なく、言いたいことはとりあえず言ってみる。特にエンジニアの人は “思っているけど言わない”保守的な人も多いので、思っていることは言語化して、もっと言った方がいいんじゃないかなと思います。


     


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    ITPRO